オーガニックは二酸化炭素も削減できる!?有機農業が地球温暖化対策に?
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
この記事では、オーガニックと地球温暖化についてお話していきます。
この記事は、
- 有機農業は環境にも良いの?
- 地球温暖化対策にもなるって本当?
といった方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください!
有機農業とは
有機農業とは、オーガニック製品をつくる方法で「農薬や化学肥料を使わない栽培方法」のことです。
日本では、平成18年度に策定された「有機農業の推進に関する法律」で、有機農業は以下のように定義されています。(参照:農林水産省)
- 化学的に合成された肥料及び農薬を使用しない
- 遺伝子組換え技術を利用しない
- 農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減する
これらの条件を満たしている農業生産の方法を用いて行われる農業が有機農業です。
有機農業が地球温暖化対策に?
有機農業やオーガニック製品は、身体に良いだけではなく環境にも良いと言われています。
特に、地球温暖化対策に効果的であると発表されています。
地球温暖化対策になる理由
そもそも地球温暖化の原因は、二酸化炭素などの温室効果ガスが大量に排出されることです。
温室効果ガスは地球を暖める作用があり、それによって地球の温度が上がることを地球温暖化と言います。
排出される温室効果ガスの中でも7割以上を二酸化炭素が占めていることから、地球温暖化対策で二酸化炭素を削減する動きが高まっています。
そして、「有機農業は二酸化炭素を削減することができる」と研究により判明しました。
研究①
FiBL(有機農業研究所)が行なった研究では、「有機農業が営まれている田畑ではより多くの炭素が土中に貯蔵される」ことが発表されました。
有機農業が営まれている田畑では土中の炭素が年平均2.2%増加するのに対し、慣行農業(農薬を使用した農業)では増加しないことも確認されています。
つまり、有機農業では土の中に炭素を貯蔵することができるため、空気中の酸素と結びつく炭素が減ることから、二酸化炭素の削減ができるということです。
研究②
米ロデール研究所の研究では、「有機農業で食料が生産された場合は、エネルギー使用量の45%カット、炭素排出量の40%削減に繋がること」がわかっています。
生産時にかかるエネルギーの使用量が慣行農業に比べて削減ができ、またエネルギーのちしょうりょうが削減したことから、炭素の排出量も削減できるという研究結果です。
エネルギーを発生させる時には、再生可能エネルギーを使用しない場合には炭素が発生します。
なので、エネルギーの使用量を減らせることは炭素の排出を防ぎ、地球温暖化対策になるということです。
以上のことから、有機農業が地球温暖化対策になると言われています。
懸念点
有機農業が地球温暖化対策にもなるという研究結果が出ていますが、懸念点もあります。
それは、有機農業では「面積あたりの収穫量が慣行農業に比べると少ない」ということです。
オーガニック製品を増やそうと思えば、収穫量の少ない有機農業では土地の面積を拡大しなければなりません。
有機農業をするために、森林を切り開き土地を確保するとなると、地球温暖化対策どころか地球温暖化を悪化させる原因になります。
このことから、スウェーデンのチャルマース工科大学を中心とした合同研究チームが発表した研究では、「有機農法は従来型農法よりも二酸化炭素を70%も多く排出する」 という研究結果を発表しています。
現在、アメリカを中心にオーガニック製品が流行っていますが、有機農業の拡大方法を間違えると地球環境に大きな損失を与えることになります。
解決方法
この懸念点を解決する方法は、現在使われていない土地を利用して有機農業を行うことです。
使われていない土地と言っても、土地の状態はいいが使われていない農地のほかに、焼き畑農業などの影響で土地の状態が悪くなり農地に向いていない土地があります。
前者は利用できそうですが、後者は土地を新たに耕す必要や土壌に新たに栄養を与える必要があり、化学肥料を使用しない有機農業では課題点が多くなります。
オーガニックの流行によって、拡大していくであろう有機農業にはまだまだ課題が残されているようです。
まとめ
有機農業と地球温暖化についてお話しました。
一見、良いところばかりかと思っていた有機農業ですが、まだまだ課題が残されています。
森林を切り開かずに有機農業の拡大ができたら一番いいのですが、なかなかそううまくはいかなさそうですね。
最後までご覧いただきありがとうございました!