SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」169のターゲットをわかりやすく
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
SDGsには17の目標と169のターゲットが制定されています。
各目標の中に、10個程度のターゲットが存在します。
その中でも今回は、SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」の169のターゲットについてお話していきます!
この記事は、
- 169のターゲットとは?
- SDGsについてもっと詳しく知りたい
といった方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください!
SDGsとは
SDGs(エス・ディー・ジー・ズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
持続可能な開発とは、国際連合広報局によると「将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発」と定義されています。
また、2030年までに持続可能なよりよい世界を目指すため、世界全体の経済・社会・環境の三側面における課題を総合的に解決すべき国際目標として掲げられています。
そしてSDGsは、17の目標と169のターゲットから構成されており「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
そのためには、発展途上国だけでなく先進国も積極的に取り組まなければなりません。
まとめると、SDGsは「地球環境が破壊されていく中で、子どもや孫世代にいい地球環境を残せるように世界全体で目標を定め、共に力を合わせて達成していこう」ということです。
ざっくりまとめてしまいましたが、なんとなくそんな感じのことなんだなと理解していただけたら十分です!
※SDGsについては以下の記事で詳しく書いているので、ぜひ参考にしてください!
目標11「住み続けられるまちづくりを」
SDGsの17の目標の11つ目「住み続けられるまちづくりを」です。
「住み続けられるまちづくりを」では、「都市を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にすること」を目標としています。
国連によると、2018年の世界の中で都市部で暮らしている人口は55%にのぼると報告されています。
また、2050年には68%に達すると予測もされています。
都市部に人が流れることにより、都市部の安全や災害対策などが滞る可能性があり対処する必要があります。
※「住み続けられるまちづくりを」については以下の記事で書いているので、ぜひ参考にしてください!
「住み続けられるまちづくりを」のターゲット
「住み続けられるまちづくりを」は、「11.1~11.7」と「11.a~11.c」の計10個のターゲットから構成されています。
ターゲットとは、目標をより細かく具体的に表したものです。
以下が「住み続けられるまちづくりを」のターゲット一覧です。
11.1 | 2030年までに、全ての人々の、適切、安全かつ安価な住宅及び基本的サービスへのアクセスを確保し、スラムを改善する。 |
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11.2 | 2030年までに、脆弱な立場にある人々、女性、子供、障害者及び高齢者のニーズに特に配慮し、公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、全ての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する。 |
11.3 | 2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、全ての国々の参加型、包摂的かつ持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する。 |
11.4 | 世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。 |
11.5 | 2030年までに、貧困層及び脆弱な立場にある人々の保護に焦点をあてながら、水関連災害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減し、世界の国内総生産比で直接的経済損失を大幅に減らす。 |
11.6 | 2030年までに、大気の質及び一般並びにその他の廃棄物の管理に特別な注意を払うことによるものを含め、都市の一人当たりの環境上の悪影響を軽減する。 |
11.7 | 2030年までに、女性、子供、高齢者及び障害者を含め、人々に安全で包摂的かつ利用が容易な緑地や公共スペースへの普遍的アクセスを提供する。 |
11.a | 各国・地域規模の開発計画の強化を通じて、経済、社会、環境面における都市部、都市周辺部及び農村部間の良好なつながりを支援する。 |
11.b | 2020年までに、包含、資源効率、気候変動の緩和と適応、災害に対する強靱さ(レジリエンス)を目指す総合的政策及び計画を導入・実施した都市及び人間居住地の件数を大幅に増加させ、仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。 |
11.c | 財政的及び技術的な支援などを通じて、後発開発途上国における現地の資材を用いた、持続可能かつ強靱(レジリエント)な建造物の整備を支援する。 |
「住み続けられるまちづくりを」のターゲットは大きく7つに分けられます。
- 都市化の促進及びスラムの改善
- 誰もが公共交通機関及び公共スペースを安全に利用できる
- 文化遺産、自然遺産の保護・保全
- 災害による損失を減らす
- 環境に配慮した都市づくり
- 都市部と農村部の繋がり強化
- 後発開発途上国の建造物の整備
一つずつお話していきます。
1.都市化の促進及びスラムの改善(ターゲット11.1,11.3)
ターゲット11.1,11.3には、誰も取り残さない持続可能なまちづくりをすすめ、スラムを改善することが書かれています。
スラムとは、都市部の中で貧しい人たちが住む犯罪の危険性がとても高い地域のことです。
現在、都市部に住んでいる人口の約3分の1がスラムで暮らしていると言われています。
都市部に人口が密集することで、都市部の中で貧富の差が広がりスラムが生まれました。
そのため、すべての人が安い値段で安全な家に住むことができ、基本的なサービスが使えるようにすることが目標です。
2.誰もが公共交通機関及び公共スペースを安全に利用できる(ターゲット11.2,11.7)
ターゲット11.2,11.7には、すべての人が安心して利用できる公共交通機関と公共スペースの確保について書かれています。
特に、子どもや女性、高齢者などの弱い立場にある人々が利用しやすいように環境を整える必要があります。
誰もが住みやすいまちにするために、公共の面から整えていくことが目標に掲げられています。
3.文化遺産、自然遺産の保護・保全(ターゲット11.4)
ターゲット11.4には、世界の文化遺産、自然遺産を保護し守っていくことが書かれています。
世界遺産は、地球と人類の歴史によって生み出され、過去から現在へと引き継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の宝物です。
2021年8月現在では、1154件(文化遺産897件、自然遺産218件、複合遺産39件)の世界遺産が「世界遺産一覧表」に記載されています。
日本にも25件の世界遺産が存在し、これらがもし災害で崩れたら修復や補強をして守っていかなければなりません。
4.災害による損失を減らす(ターゲット11.5,11.b)
ターゲット11.5,11.bには、気候変動への対策や災害への備えをすすめ、あらゆるリスクを軽減することが書かれています。
頻発する干ばつや砂漠化、スーパー台風、豪雨などの災害によって、やむなく移動を強いられる人や食糧危機にさらされる人が年々増加しています。
地球温暖化により気候変動が生じ、災害の件数も被害の大きさも拡大しています。
そのため、あらゆるリスクに備えた対策を考えることが必要です。
5.環境に配慮した都市づくり(ターゲット11.6)
ターゲット11.6には、大気の質やごみの処理などに特に注意をはらい、都市に住む一人ひとりが環境に与える影響を減らすことが書かれています。
都市部は人口が集中する分、交通量や廃棄物の量も必然的に多くなります。
そのため、地球温暖化の原因でもある二酸化炭素の排出量も多くなり地球環境に大きなダメージを与えていることから、都市部に住む一人ひとりが環境を考慮した暮らしをすることが目標に掲げられています。
※地球温暖化については以下の記事で詳しく書いているので、ぜひ参考にしてください!
6.都市部と農村部の繋がり強化(ターゲット11.a)
ターゲット11.aには、都市部とそのまわりの地域、農村部が経済的、社会的、環境的にうまくつながりあうことについて書かれています。
都市部に多くの人口が流れることで、農村部の高齢化や過疎化が大きな課題となっています。
そのため、都市部と農村部のつながりを深めようと国・地域であらゆる支援や政策を打ち出しています。
都市部と農村部との間に強いつながりを作り、お互いが支えあいながら暮らしていくことが目標です。
7.後発開発途上国の建造物の整備(ターゲット11.c)
ターゲット11.cには、後発開発途上国にある資材を使って、持続可能で災害にも強い建物をつくることを支援することが書かれています。
資金面や技術面の支援を通じて、後発開発途上国が自国の資材を使い災害にも強い建物を作ることが目標です。
自国の資材で災害に強い建物が作れたら、増築したい場合や修復したい場合に簡単に作ることができます。
後発開発途上国の発展も考え、支援していくことが目標となっています。
まとめ
SDGs「住み続けられるまちづくりを」のターゲットについてお話しました!
169のターゲットと聞くと「多い」と感じてしまいがちですが、1つの目標ごとに見ていくと実際そんなに多くも難しくもありません。
また、ターゲットを知っておくことで、SDGsの目標への理解や課題もより鮮明になります。
理解を深め、よりよい社会を一緒に作っていきましょう!
最後まで読んでだたきありがとうございました!
※「つくる責任つかう責任」については以下の記事に書いているので、ぜひ興味のある方はご覧ください!