SDGs目標12「つくる責任つかう責任」169のターゲットをわかりやすく

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SDGs目標12「つくる責任つかう責任」169のターゲットをわかりやすく

こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。

SDGsには17の目標と169のターゲットが制定されています。

各目標の中に、10個程度のターゲットが存在します。

その中でも今回は、SDGs目標12「つくる責任つかう責任」の169のターゲットについてお話していきます!

この記事は、

  • 169のターゲットとは?
  • SDGsについてもっと詳しく知りたい

といった方におすすめの記事です。

ぜひ最後までご覧ください!

SDGsとは

SDGs(エス・ディー・ジー・ズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

持続可能な開発とは、国際連合広報局によると「将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発」と定義されています。

また、2030年までに持続可能なよりよい世界を目指すため、世界全体の経済・社会・環境の三側面における課題を総合的に解決すべき国際目標として掲げられています。

そしてSDGsは、17の目標と169のターゲットから構成されており「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

そのためには、発展途上国だけでなく先進国も積極的に取り組まなければなりません。

まとめると、SDGsは「地球環境が破壊されていく中で、子どもや孫世代にいい地球環境を残せるように世界全体で目標を定め、共に力を合わせて達成していこう」ということです。

ざっくりまとめてしまいましたが、なんとなくそんな感じのことなんだなと理解していただけたら十分です!

※SDGsについては以下の記事で詳しく書いているので、ぜひ参考にしてください!

目標12「つくる責任つかう責任」

SDGsの17の目標の12つ目「つくる責任つかう責任」です。

「つくる責任つかう責任」では、「持続可能な消費と生産のパターンを確保すること」を目標としています。

つまり、モノやサービスを作り出すうえで使う資源を最小限に抑え、消費者は最大限に活用することです。

大量生産・大量消費の産業パターンを考え直す必要があり、生産者と消費者の両方が「つくる責任」も「つかう責任」を果たしていかなければなりません

※「つくる責任つかう責任」については以下の記事に書いているので、ぜひ参考にしてください。

「つくる責任つかう責任」のターゲット

「つくる責任つかう責任」は、「12.1~12.8」と「12.a~12.c」の計11個のターゲットから構成されています。

ターゲットとは、目標をより細かく具体的に表したものです。

以下が「つくる責任つかう責任」のターゲット一覧です。

12.1開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導の下、全ての国々が対策を講じる。
12.22030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
12.32030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。
12.42020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
12.52030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
12.6特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。
12.7国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
12.82030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。
12.a開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。
12.b雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。
12.c開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する形で開発に関する悪影響を最小限に留めつつ、税制改正や、有害な補助金が存在する場合はその環境への影響を考慮してその段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて、市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する、化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。

「つくる責任つかう責任」のターゲットは大きく7つに分けられます。

  1. 持続可能な生産と消費
  2. 天然資源の利用
  3. 食品ロスの減少
  4. 環境に配慮した物質管理と廃棄物の削減
  5. 持続可能性への意識の向上
  6. 持続可能な観光業
  7. 化石燃料に対する非効率な補助金の合理化

一つずつお話していきます。

1.持続可能な生産と消費(ターゲット12.1,12.a)

ターゲット12.1,12.aには、すべての国で持続可能な生産と消費ができるように、先進国は開発途上国へ積極的に支援していくことが書かれています。

地球環境に負荷を与えすぎない生産・消費パターンを考えていくことが目標です。

例えば、リサイクル資源を使用したりバイオマス資源を活用するなど、生産時にも消費時にも地球環境に優しいモノづくりをしていくことです。

特に、開発が遅れている開発途上国では持続可能な生産・消費パターンが確立できていないので、先進国が積極的に支援していく必要があります。

2.天然資源の利用(ターゲット12.2)

ターゲット12.2には、天然資源を持続的に管理し、効率よく使えるようにすることが書かれています。

天然資源とは自然資源とも呼ばれ、人間に利用される自然のなかの物質および物質生成の源泉となる環境の働きのことです。

土地や水、埋蔵鉱物、森林、水産生物などの物資やエネルギーの総称です。

人間が生きていくうえで天然資源は必要不可欠であり、持続的に管理していく必要があります。

3.食品ロスの減少(ターゲット12.3)

ターゲット12.3には、世界中のお店や消費者のところで捨てられる食料(一人当たりの量)を半分に減らすことが書かれています。

現在、世界の食料廃棄率は年間約13億トンで、人間が食べるために作られた食品のおよそ3分の1が廃棄されていると言われています。

また、日本人の1人当たりの食品ロス量は1年で約47kg毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てていることになります。

大量の食品ロスは地球温暖化にもつながる問題で解決していかなければなりません。

※食品ロスについては以下の記事で書いているので、ぜひ参考にしてください!

4.環境に配慮した物質管理と廃棄物の削減(ターゲット12.4,12.5)

ターゲット12.4,12.5には、廃棄物の量を減らしたり管理したりなど大気、水、土壌へ化学物質やごみが出されることを大きく減らすことが書かれています。

人体や環境に害のある物質を減らすために、廃棄物を管理することが目標です。

ポイ捨てや不法投棄された廃棄物は環境だけではなく、巡りめぐって私たちの身体にまで影響する場合があります。

例えば、海に流れ出たプラスチックは自然に分解されることはなく海を漂い続け、マイクロプラスチックと呼ばれる小さな破片になります。

その小さなプラスチックの破片を魚が食べ、その魚を人間が食べると人体にプラスチックを取り込むことになります。

このように、廃棄物は巡り巡って私たちの身体にも影響があることから、環境のため私たち人間のためにも廃棄物を減らすことや管理することが目標に掲げられています。

※プラスチック問題については以下の記事に書いているので、ぜひ参考にしてください!

5.持続可能性への意識の向上(ターゲット12.6~12.8)

ターゲット12.6~12.8には、国や企業が持続可能性について考え情報を発信することと、私たち一人ひとりが持続可能性について意識を向けることが書かれています。

SDGsを達成するためには、私たち一人ひとりが力を合わせなければなりません。

国や企業が取り組むのはもちろん、私たちも持続可能な社会について知ることが必要になってきます。

6.持続可能な観光業(ターゲット12.b)

ターゲット12.bには、地域の雇用創出、地方の文化振興・産品販促を進めるような持続可能な観光業に対して、持続可能な開発がもたらす影響をはかるための方法を考えて実行することが書かれています。

観光業には地域の雇用を生み出したり、地域を発展させる力があります。

観光業に対して、持続可能な開発がどう影響するのか、開発を行う前と後でどのような変化があったのかなどを知るための方法を実行することが目標となっています。

7.化石燃料に対する非効率な補助金の合理化(ターゲット12.c)

ターゲット12.cには、開発途上国の状況を考慮したうえで、化石燃料が適正に売り買いされるようにすることが書かれています。

化石燃料の補助金とは、税控除や直接の払い戻しの形を取ること、調査や開発への出資、化石燃料生産者が環境規制に従うための費用を支払わずに済むようにする措置などを含む「政府またはいかなる公的機関による財政的出資」のことです。

化石燃料の補助金の中で、各国の状況に応じて税金の制度を改正したり、有害な補助金があれば環境への影響を考えて段階的になくしたりするなど、化石燃料の金額を改めることが目標です。

また、その際に開発途上国の状況も考え、貧困層や影響を受けるコミュニティが守られるように開発にあたえる影響をできる限り小さくすることも目標に掲げられています。

まとめ

SDGs「つくる責任つかう責任」のターゲットについてお話しました!

169のターゲットと聞くと「多い」と感じてしまいがちですが、1つの目標ごとに見ていくと実際そんなに多くも難しくもありません。

また、ターゲットを知っておくことで、SDGsの目標への理解や課題もより鮮明になります。

理解を深め、よりよい社会を一緒に作っていきましょう!

最後まで読んでだたきありがとうございました!

※「気候変動に具体的な対策を」については以下の記事に書いているので、ぜひ興味のある方はご覧ください!

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