SDGs目標8「働きがいも経済成長も」の原因と現状~私たちにできること~
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
この記事では、SDGs17の目標の1つ「働きがいも経済成長も」の原因と現状、私たちができることについてお話していきます!
この記事は、
- SDGsの目標「働きがいも経済成長も」ってなに?
- 私たちにできることはあるの?
といった方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください!
※他にもSDGsについての詳しい記事を書いているので、興味のある方はぜひご覧ください!
SDGsとは?
SDGs(エス・ディー・ジー・ズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
持続可能な開発とは、国際連合広報局によると「将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発」と定義されています。
また、2030年までに持続可能なよりよい世界を目指すため、世界全体の経済・社会・環境の三側面における課題を総合的に解決すべき国際目標として掲げられています。
そしてSDGsは、17の目標と169のターゲットから構成され「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
発展途上国だけでなく、先進国も積極的に取り組まなければなりません。
SDGs 17の目標
SDGsには、17の目標が掲げられています。
- 目標1 貧困をなくそう
- 目標2 飢餓をゼロに
- 目標3 すべての人に健康と福祉を
- 目標4 質の高い教育をみんなに
- 目標5 ジェンダーの平等を実現しよう
- 目標6 安全な水とトイレを世界中に
- 目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 目標8 働きがいも経済成長も
- 目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 目標10 人や国の不平等をなくそう
- 目標11 住み続けられるまちづくりを
- 目標12 つくる責任つかう責任
- 目標13 気候変動に具体的な対策を
- 目標14 海の豊かさを守ろう
- 目標15 陸の豊かさも守ろう
- 目標16 平和と公正をすべての人に
- 目標17 パートナーシップで目標を達成しよう
今回は、この中の目標8「働きがいも経済成長も」についてお話していきます!
働きがいも経済成長も
この目標の概要は、「すべての人にとっての包摂的で持続可能な経済成長と雇用、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を促進すること」です。
包摂的とは「一定の範囲内に包み込むこと」で、「社会の一員として誰一人取り残さず、支えあう」という意味で使われています。
日本でも、労働基準法を無視した環境で働かされている雇用者や新型コロナウイルスの影響で失業している方も増加しています。
働きやすい労働環境と経済発展もできるような環境を整えることが「働きがいも経済成長も」です。
では、世界の労働環境からお話していきます。
※「働きがいも経済成長も」の169のターゲットについて書いてる記事もあるので、ぜひ参考にしてください。
世界の労働環境
2019年に発表されたILOの年次刊行物(世界の雇用と社会の見通し:トレンド2019)によると、「2018年の世界の失業者数は1億7200万人」と報告されています。
また、失業者数だけでなく労働者の男女比にも偏りが見られます。男性の労働力率は75%で、女性の労働力率は48%と女性は男性よりも働けている人口が少ないのです。
男女格差は国や地域で違いがみられますが、北アフリカやアラブ諸国では男性より女性の方が失業する確率が2倍以上に上ります。
他にも、貧困の地域では児童労働が当たり前になっていたり、日本では過労死「karoshi」が国際語になるほどの劣悪な労働条件で働いていたりと労働に関する問題は国や地域でさまざまです。
※児童労働については以下の記事に書いているので、興味のある方はぜひご覧ください!
失業や劣悪な労働の原因
なぜ失業するのか、なぜ劣悪な労働条件が生まれるのかについてお話していきます。
- 不安定な雇用形態
- 途上国の貧困勤労者
- 人手不足
一つずつお話していきます。
不安定な雇用形態
ここでいう不安定な雇用形態とは、 個人事業主と家族の事業に貢献する家族従業者のことです。
不安定な雇用形態で働く労働者は全世界に約14億人、途上国では労働者の76%にあたります。
観光地で屋台を経営していたりお土産屋さんを経営している方のことを指していて、儲かっているようにも見えますが、観光客が来なくなったり物が売れないと生計が成り立たないのが現状です。
日本でも新型コロナウイルスの影響で店をたたむ飲食店が増えたように、不安定な雇用形態では経営が成り立たなくなると失業せざるおえない状況になります。
途上国の貧困勤労者
本来、就業は貧困から抜け出せる道なのですが、働いても貧しい「働く貧困層(ワーキングプア)」という立場に置かれる人々がいます。
2017年に発表されたILO定期刊行物最新版によると、貧困勤労者とは「1人当たり所得額または1日当たりの消費額が3.10ドルに満たない勤労者か就業者」のことをいいます。
そして、2017年の開発途上国における貧困勤労者は全体の67%(1億8600万人)にのぼります。
働いても、低賃金・短時間労働などを理由に貧困から抜け出せず、恵まれない労働環境で働かざるおえなくなります。
人手不足
特に日本の企業では、人手不足により長時間労働が強いられています。
- 人手が足りない(会社に新しく人を雇う資金がない)から一人ひとりの受け持つ仕事量が多い
- 仕事が終わらず残業をしなければならない
- 会社に資金もないので労働条件に見合わない給料
- 今よりもいい環境の会社を求めて転職
- 人手不足
「1~5」のサイクルが続き、劣悪な労働環境は矯正されることなくずっと続きます。
失業や劣悪な労働による影響
失業や劣悪な労働による影響について、以下の3つの点からお話します。
- 貧困
- 精神疾患
- 自殺率
一つずつお話していきます!
貧困
失業や低賃金労働では、生活に必要な資金を稼ぐことが難しくなります。
ましてや、子どものいる家庭では親の収入のみでは生きていけないとなると、子どもも働かなくてはいけません。
そうすると、子どもが教育を受けられなくなり貧困は連鎖していきます。
貧困に陥ると、自分の力だけでは抜け出すことが難しくなります。
精神疾患
精神疾患とは、うつ病や総合失調症、不安障害、気分障害などのことで、世界精神保健調査によると「日本における成人の気分障害、不安障害、衝動制御障害、物質関連障害のいずれかの生涯有病率は24.2%、12か月有病率は10.0%」といわれています。
また「生涯5人に1人は何らかの精神疾患が発症する」という研究結果も出ており、今や身近な病気となっています。
精神疾患が発症する主な原因はストレスです。厚生労働省が行った労働安全衛生調査によると「社会人の6割が仕事に強いストレスを抱えている」という結果が出ています。
ストレスの内容としては、「仕事の質・量が53.8%」と最も高い結果となり、劣悪な労働環境により精神疾患を患う人が増加することが考えられます。
自殺率
ストレスによる精神疾患は、自殺にまで発展する可能性があります。
また新型コロナウイルスの影響もあり、2020年の自殺者数は2019年よりも増加しています。
自殺理由の半数は健康上の問題で、その中の約30%が精神疾患が原因によるものでした。
失業や劣悪な労働環境によるストレスは、自殺率まで上げてしまうのです。
私たちにできること
私たちができることは主に4つです。
- 転職を考える
- 副業を始める
- ストレス発散方法を見つける
- 寄付・募金
一つずつ詳しくお話していきます。
1.転職を考える
もし、あなたが今の労働環境に納得いっておらず、ストレスを感じているのならば転職を考えましょう。
まずは、ご自身の環境を変えることを優先してください。
SDGsでは、誰もが働きがいのある仕事をすることが目標なので変えるなら自分や自分の周りからです。
転職サイトで探してみたり、働きながらスキルや資格を取得して違う業種にチャレンジしてみるのもいいと思います!
ご自身の働き方から変えていきましょう!
2.副業を始める
現在、日本でも副業が推奨されています。収入源が1つではなく、2つや3つあれば安心できますよね。
また、副業が軌道に乗ると本業にすることもできます。
副業といってもせどりやショップ運営、WEBライター、動画編集者などたくさんあります。
今後はITの時代になるともいわれているので、パソコン一つでできる仕事がおすすめです!
低リスクで始められるので副業に向いていると思います。
3.ストレス発散方法を見つける
生きていたら、何かしらのストレスは抱えると思います。
そんな時に抱え込まず、発散できる方法を見つけておきましょう!
プライベートを充実させることで、仕事の質もあがります。
趣味でも運動でも、何かしらストレスが発散できる方法を確立しておくと、仕事だけでなく暮らしが豊かになります!
4.寄付・募金
貧困層や開発途上国の仕事を援助しようと思ったら、寄付や募金をすることが一番の支援になります。
低賃金・低労働者や貧困層は経済的に困窮しており、誰かの助けがないと抜け出すことができません。
子どもたち世代にまで貧困が連鎖してしまうことから、抜け出すための金銭的な支援は必要となってきます。
ぜひ、興味のある方は調べてみてください!
私のおすすめの団体は、「ワールド・ビジョン」です。
ワールド・ビジョンは約100カ国で活動する世界最大規模の国際NGO団体です。
「チャイルド・スポンサーシップ」という支援活動を通じて、紛争下にいる子どもたちが健やかに成長できる持続可能な環境を整えることを目指すとともに、「武器」ではなく「知恵」を得ることができるような活動を行っています。
現在では、約50,000人の方が支援活動を行われています。
募金や寄付だけではなく、ボランティアや広める活動といった支援方法もあるので、ぜひ興味のある方は詳細をご覧ください。
まとめ
SDGs17の目標の1つ「働きがいも経済成長も」についてお話しました!いかがだったでしょうか?
「働きがい」は、私たちにも身近な目標で、取り組みやすいのではないかなと思います。
まずはご自身の働き方について向き合い、考えてみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
※「産業と技術革新の基盤をつくろう」については以下の記事で書いているので、興味のある方はぜひご覧ください!