売れ残ったビールで発電!オーストラリアのバイオマス発電が面白い!
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
この記事では、オーストラリアのバイオマス発電についてお話していきます。
南オーストラリア州の下水処理場では、コロナ禍で売れ残ったビールがバイオマス発電に活用されています。
その結果、発電量が飛躍的に増加し、食品ロスとCO₂削減の両方に貢献する結果となりました。
この記事では、
- ビールで発電とは?
- オーストラリアのバイオマス発電が気になる
といった方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください。
バイオマス発電とは
バイオマス発電の「バイオマス」とは、動植物などの生き物から得られるエネルギー資源のことです。
例えば、
- 木くず
- 間伐材
- 生ごみ
- 燃えるごみ
- 動物のふん尿
などがバイオマスになります。
バイオマスを燃やし、発生したガスや熱を利用して電気を生み出すことが「バイオマス発電」です。
バイオマス発電のメリット
バイオマス発電のメリットは、
- 廃棄物を有効活用できる
- 安定して発電できる
- カーボンニュートラル
以上の3つです。(参照※1)
1.廃棄物を有効活用できる
バイオマス発電に使われる資源は、廃棄される予定のものばかりです。
廃棄物を処理するだけでなく、そこから新しいエネルギーを生み出すことに活用されています。
2.安定して発電できる
風力や太陽光などの他の再生可能エネルギーは天候に左右されやすいですが、バイオマス発電は天候に左右されることがありません。
また、自然の廃棄物を使用しているため、化石燃料のように資源がなくなる心配もありません。
資源さえ用意できればいつでも発電することが可能なので、安定した量を供給することができます。
3.カーボンニュートラル
カーボンニュートラルは「バイオマスを燃やす際に発生するCO₂は、廃棄物になる前の資源が吸ったCO₂の量と変わらない」という考え方です。
つまり、CO₂の増減が実質ゼロになるという考え方で、バイオマス発電のメリットと言われています。
※カーボンニュートラルについては以下の記事で詳しく書いているので、ぜひ参考にしてください。
ビールで発電する仕組みとは
南オーストラリア州にあるグレネルグ下水処理場では、ビールを使用したバイオマス発電が行われました。
新型コロナウイルスの影響で、飲食店で大量に売れ残ったビールを有効利用した発電方法で、2020年5月と6月の発電量を合わせると、1,200戸に供給できるほどの電力を発電しました。(※2)
グレネルグ下水処理場では、以前から下水処理の過程で出るバイオマスを利用して発電を行っていましたが、売れ残ったビールも加えて発電したところ、発電量が飛躍的に増加したそうです。
また、2020年5月にはオーストラリア最大級のビール醸造メーカー「Lion」も、工場内にある排水処理施設でビールを使用したバイオマス発電を行ったことが報じられました。
まとめ
オーストラリアのバイオマス発電についてお話しました。
売れ残ったビールをエネルギー資源に活用するという面白い発想のバイオマス発電。
日本では、2020年10月からアサヒビールが工場内の排水処理施設でバイオマス発電を行っているそうです。
アサヒビールでは、直接ビールを使用するのではなくビール工場から発生したバイオマスを使用しています。
様々な国が、コロナ禍ならではの新しい発想で環境問題に取り組んでいます。
私たちの身近な暮らしにも環境問題の解決につながるヒントが落ちているかもしれませんね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
参照
※1 環境省「廃棄物系バイオマス利活用」(http://www.env.go.jp/recycle/waste/biomass/)
※2 CNN news(https://www.cnn.co.jp/fringe/35158087.html)