コロナ禍でごみが急増⁉海洋汚染を増加させている「コロナごみ」問題とは
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
この記事では、コロナ禍で増えたごみ問題についてお話していきます。
新型コロナウイルスの影響により世界中で外出規制やロックダウンが起こりました。
その結果、大気汚染が減少するなど環境改善がみられた一方で、ごみの量は急増していると問題になっています。
この記事は、
- コロナ禍で増えたごみ問題って?
- 海洋汚染が増加しているって本当?
といった方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください。
※コロナと環境改善については以下の記事で書いているので、ぜひ参考にしてください。
コロナ禍でごみが急増⁉
新型コロナウイルスの流行で、使い捨てマスクやゴム手袋はもちろん、デリバリー用のプラスチック容器などのごみが急増しています。
他にも、
- アルコール消毒液のプラスチックケース
- 除菌ペーパー
- ネット通販からでるプラスチック類
などのごみがコロナ禍で増え、「コロナごみ」と言われています。
「コロナごみ」の問題点は、ごみの量だけでなく、そのほとんどがプラスチック製品であるところにもあります。
そして、その多くが家庭ごみとして捨てられています。
実際に、新型コロナウイルスが流行した2020年度の家庭から出るごみの量が増加していることが各都道府県から報告されています。
【埼玉県 令和2年度ごみの排出状況】(参照※1)
- 家庭ごみ 約173万9千トン(前年度比3.5%増)
- 事業ごみ 約48万5千トン(前年度比9.8%減)
【福岡市 令和2年度ごみの排出状況】(※2)
- 家庭ごみ 約30万2千トン(前年度比3.4%増)
- 事業ごみ 約22万6千トン(前年度比16.9%減)
また、日本だけでなく世界の国々でも家庭ごみが急増していることが報告されています。
イギリスでは、ロックダウンにより家庭ごみが急増し、ごみ収集の休止などが理由で不法投棄が300%増加したという報告がされています。(※3)
タイでも、2020年4月の1日当たりのプラスチックごみの排出量が60%以上も増加したことが報告されています。(※4)
新型コロナウイルスは感染拡大や経済だけでなく、ごみ問題にも影響を与えていることがわかります。
コロナ禍で海洋汚染が増加
コロナ禍で家庭ごみが増加するだけでなく、海洋汚染(海洋ごみ)も増加していることが報告されています。
海洋保護団体オーシャンズアジアによると、2020年に海に流出したマスクの数は15億6000万枚に上り、この数は世界で1年あたり製造されるマスク(520億枚)の約3%に当たる量が海へ流れ出ていることになります。(※5)
使い捨てマスクに使われている「不織布」は、ポリエステルやポリウレタン、ポリエチレンなどでできており、これらはプラスチック素材なので、自然に分解されることなく海を漂います。
コロナ禍で使用する回数が増えたマスクも、ビニール袋やペットボトルと同じように海洋汚染を増加させる原因になっているのです。
日本でも海洋汚染の増加傾向がみられていて、2020年の海洋汚染発見件数は前年度に比べて21件増加、特に一般市民による廃棄物に関しては前年度の1.1倍に増加しています。(※6)
これまで、海洋ごみにより魚類や海鳥、アザラシなどの海洋哺乳動物、ウミガメを含む少なくとも約700種もの生物が傷つけられていることが報告されています。
新型コロナウイルスの影響でさらに海洋ごみが増えると、海の生き物への被害も多くなっていくことが考えられます。
まとめ
「コロナごみ」と海洋汚染についてお話しました。
ポイ捨てをしない、ごみは分別する、場所によっては布マスクを使用するなどできることから行動していきましょう。
おすすめの布マスクはこちら。
最後までご覧いただきありがとうございました。
参照
※1 埼玉県ホームページ(https://www.pref.saitama.lg.jp/index.html)
※2 福岡市ホームページ(https://www.city.fukuoka.lg.jp/index.html)
※3 Association of Directors of Environment Economy Planning and Transport (ADEPT)
※4 THAILAND ENVIRONMENT INSTITUTE「Plastic piles up in Thailand Pandemic efforts sideline pollution fight | Bangkok waste up 62%」
※5 OCEANS ASIA「COVID-19 Facemasks & Marine Plastic Pollution」
※6 海上保安庁「海洋汚染の現状(令和2年1月~令和2年12月)」(https://www.kaiho.mlit.go.jp/doc/folder1268/info/tokei/env/2020con.pdf)