外来種はなぜ日本でも増えるの?外来生物が及ぼす生態系への影響とは
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
この記事では、外来種問題についてお話していきます。
人為的に海外から持ち込まれた動植物のことを指す「外来種」。
種が増えることは悪いようには思えませんが、外来種には大きな問題があったのです。
この記事は、
- 外来種問題って何?
- 海外の生き物がなぜ日本でも繁殖するの?
- 生態系にどのような影響を及ぼしているの?
といった方におすすめの記事です。
ぜひ、最後までご覧ください。
外来種問題とは
外来種とは、本来生息していなかった場所に、人間の活動を伴って持ち込まれた生き物のことです。(※1)
外来種が持ち込まれる理由としては、意図的か非意図的かに分けられます。
- 意図的 … ペットや家畜として飼育するため
- 非意図的 … 移動する際に付着や寄生している
日本では、明治時代以降に人や物の往来が活発になり、多くの生き物が輸入されました。
現在、確認されている日本の野外に生息する外国起源の生物の数は約2.000種と言われています。(※1)
外来種のすべての種が異なった環境で繁殖できるわけではなく、被害を及ぼすまでに繁殖する外来種はごく一部です。
そういった被害を及ぼす外来種のことを「侵略的外来種」といい、外来種問題の多くは「侵略的外来種」によるものです。
外来種が及ぼす影響
外来種は、生態系や人間、農林水産業に影響を与える恐れがあります。
影響 | 具体的な内容 | 例 |
生態系への影響 | 【捕食】在来種を食べる 【競合】在来種の生息・生育環境やエサを奪う 【遺伝的攪乱】近縁の在来種と交配し、雑種がうまれる | ブラックバス、マングース ホテイアオイ、オオタナゴ タイワンザル、タイリクバラタナゴ 等 |
人間への影響 | 毒を持っている、人を刺す 病気や寄生虫を持ち込む | セアカゴケグモ オオブタクサ 等 |
農林水産業への影響 | 畑を荒らす、農作物を食べる | アライグマ 等 |
生態系は食う・食われるを繰り返し、地域ごとに独自のバランスを保っています。
そこに外来種が入り込んでくると、長い年月をかけてバランスを維持していた生態系が崩れ、在来種の絶滅や雑種が生まれ純血な遺伝子が汚染されたりと悪影響を及ぼす恐れがあります。
また生態系だけでなく、あらたな病気を持ち込んだり、農作物を荒らすなど人の暮らしでも被害がでる場合もあります。
外来種が繁殖に強い理由
海外から日本に持ち込まれる外来種すべてが、日本の環境に適応・繁殖できるわけではありません。
それでも、ごく一部の生き物が日本の環境に適応し、なおかつ天敵がいないので爆発的に繁殖した結果、外来種問題が起こります。
特に、「侵略的外来種」の中でも、生態系や人間、農林水産業に被害を与えるものとして、国が「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」に基づき指定した「特定外来生物」の繁殖力は在来種を絶滅に追い込むほど強いと言われています。
現在では、156種が「特定外来生物」に指定されており、アライグマやヌートリア、オオクチバスなどが指定されています。
まとめ
外来種についてお話しました。
輸入される外来種の多くが日本では繁殖できず絶滅していきますが、ごく一部の生物が大量に繁殖し問題となっています。
外来種は在来種のみならず人間にも悪影響を及ぼす場合があります。
私たちの暮らしにも影響がある外来種問題に目を向けていきたいですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
参照
※1 環境省「外来種問題を考える」(https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/index.html)