SDGs目標16「平和と公正をすべての人に」の原因と現状~私たちにできること~

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SDGs目標16「平和と公正をすべての人に」の原因と現状~私たちにできること~

こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。

この記事では、SDGs17の目標の1つ「平和と公正をすべての人に」の原因と現状、私たちができることについてお話していきます!

この記事は、

  • SDGsの目標「平和と公正をすべての人に」ってなに?
  • 私たちにできることはあるの?

といった方におすすめの記事です。

ぜひ最後までご覧ください!

※他にもSDGsについての詳しい記事を書いているので、興味のある方はぜひご覧ください!

SDGsとは?

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SDGs(エス・ディー・ジー・ズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

持続可能な開発とは、国際連合広報局によると「将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発」と定義されています。

また、2030年までに持続可能なよりよい世界を目指すため、世界全体の経済・社会・環境の三側面における課題を総合的に解決すべき国際目標として掲げられています。

そしてSDGsは、17の目標と169のターゲットから構成され「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

発展途上国だけでなく、先進国も積極的に取り組まなければなりません。

SDGs 17の目標

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SDGsには、17の目標が掲げられています。

  • 目標1 貧困をなくそう
  • 目標2 飢餓をゼロに
  • 目標3 すべての人に健康と福祉を
  • 目標4 質の高い教育をみんなに
  • 目標5 ジェンダーの平等を実現しよう
  • 目標6 安全な水とトイレを世界中に
  • 目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 目標8 働きがいも経済成長も
  • 目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 目標10 人や国の不平等をなくそう
  • 目標11 住み続けられるまちづくりを
  • 目標12 つくる責任つかう責任
  • 目標13 気候変動に具体的な対策を
  • 目標14 海の豊かさを守ろう
  • 目標15 陸の豊かさも守ろう
  • 目標16 平和と公正をすべての人に
  • 目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

今回は、この中の目標16「平和と公正をすべての人にについてお話していきます!

平和と公正をすべての人に

この目標の概要は、「持続可能な開発のために平和で包摂的な社会を促進し、すべての人に司法へのアクセスを提供し、実効的で責任ある包摂的な制度機構をあらゆるレベルで構築すること」です。

つまり「暴力や虐待、差別、内戦、紛争、災害などが起こらない、もし起こったとしても法で解決し平等な世界であること」を目標としています。

「平和と公正をすべての人に」は、SDGsの17の目標を全部ひっくるめたような目標で、そこに新たに法律の課題が加えられたとイメージするとわかりやすいかと思います。

では、世界の法律問題からお話していきます。

※「平和と公正をすべての人に」の169のターゲットについて書いている記事もあるので、ぜひ参考にしてください。

世界の法律問題の現状

UNICEF(国連児童基金)によると、「家庭内での子どもに対する暴力や体罰を法律で禁止している国は、196ヵ国中60ヵ国と報告されています。

また、他にも「世界の2~4歳の子どもの75%は、日常的に保護者からの暴力的なしつけを受けている」「世界中の5歳未満の子どもの91%は、家庭内の子どもへの暴力や虐待が禁じられていない国に住んでいる」とも報告されています。

日本でも、子どもに対する虐待や暴力のニュースをよく目にすると思います。

しかも、世界の法律問題は虐待だけではありません。

2019年、UNICEFが発行した報告書(Birth Registration for Every Child by 2030:Are we on track?)によると、「世界の5歳未満の子どもの4人に1人(1億6600万人)は出生届が出されていない」ことが発表されています。

これは、1億6600万人の子どもが法的に「存在していない」ことを意味しています。

出生届が出されていないと、子どもがきちんとした医療や教育を受けられない可能性があります。

アフリカやアジアを中心に、出生届の未提出問題は発生しています。

法律問題の原因

子どもへの体罰が法律で禁止されない原因と、出生届が出されない原因についてお話していきます。

  • 昔は体罰が当たり前だった
  • しつけと虐待の区別がつきにくい
  • 出生届の出し方を知らない
  • 出生届の資金や延滞料が高い

一つずつお話していきます。

昔は体罰が当たり前だった

両親やテレビの大人たちから一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

「昔は、殴る蹴るの体罰が当たり前だった」と。

体罰を「しつけ」だと思って当たり前に受けてきて育った方は、自分の子どもにも「しつけ」として体罰を行います。

こうした悪循環が、体罰や虐待を法律で禁止しにくくしています。

しかも、法律を改正したり決めることができるのは「体罰を当たり前に受けてきた世代の方たち」です。

そもそも、体罰や虐待が悪いと思っていない可能性があるので法律で禁止することは難しくなっています。

しつけと虐待の区別がつきにくい

子どもに身体的暴力をふるっていても、親が「しつけだ」と言い張ったら第三者は介入しにくくなりますよね。

「教育方針は家庭で違うから」と、見ないふりをしてしまうかもしれません。

一般的に、虐待は「身体的、精神的に子どもがかなわない力で支配しようとすること」と言われていて定義も曖昧です。

定義が曖昧で、捉え方も人それぞれなので法律で禁止することが難しくなっています。

出生届の出し方を知らない

出生届が未提出の問題で、親の知識不足で出生届の出し方を知らない場合があります。

また、暮らしている地域や種族、移民、難民で規則が異なっているので、さらに出生届が出しにくくなります。

地域特有のルールや親自身が出生届を出されていない場合など、出生届が未提出の問題にはさまざまな原因があります。

出生届の資金や延滞料が高い

出生届の資金問題もあります。

日本では、出生届の手数料はかかりませんが、正当な理由がなく提出が遅れた場合には「5万円以下の過料(かりょう)に処する」と法律に定められています。

世界には、出生届を出すのに料金が発生したり、日本と同じで提出が遅れると罰金が発生する場合もあります。

そして現在、極度の貧困(1日あたり1.90ドル以下:日本円で約220円)で暮らしている人口は7億960万人と言われています。

非常に少ないお金で生活している方が、お金のかかる出生届を提出するには負担が大きいので、金銭的な問題で出生届を出せていない人もいます。

※貧困については以下の記事で詳しく書いているので、興味のある方はぜひご覧ください!

法律問題による影響

体罰や虐待が法律で禁止されないことによる影響と、出生届が出されないことによる影響をお話していきます。

  • 子どものトラウマになる
  • 子どもの死亡率があがる
  • 公的な制度が使えない

一つずつお話していきます。

子どものトラウマになる

子どもの頃に、虐待や暴力をふるわれていたことはトラウマになり、そのトラウマから精神疾患や摂食障害が発症する可能性もあります。

また、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP)で掲載された研究によると、「幼少期に情緒的虐待を経験すると、成人した後も否定的な情報に対する注意の向け方に揺らぎが生じやすい」という結果が発表されています。

子どもの頃の虐待や暴力、体罰は子どもの成長に大きな影響を与えます。

子どもの死亡率があがる

虐待や暴力はトラウマになるだけではなく、子どもの死亡率もあげることになります。

2018年、WHO(世界保健機関)は、「世界の子ども(2~17歳)の2人に1人にあたる約10億人が暴力や虐待の被害に遭っていると推定される」と発表しました。

そして、子どもの5人に1人以上が身体的虐待、3人に1人以上が精神的虐待を経験しているとも発表しています。

また、WHOによると「犯罪や紛争などによる暴力は10~19歳の少年の死因の2番目を占める」と報告されています。

日本でも虐待による子どもの死亡例はいくつもあり、厚生労働省の発表によると「平成15年~令和2年の間で1179件」にも及びます。

虐待や暴力は、子どもの命も危なくなります。

公的な制度が使えない

出生届をだしていないことによって出生登録がされていない子どもは、政府の政策や法律において「存在しない」ことになります。

そのため、身元の証明ができず、その子どもは教育や医療、その他の必要不可欠なサービスから除外されることが多くなります。

例えば、現在行われている新型コロナウイルスのワクチンの接種や各種予防接種が受けられず、命を落としてしまう場合もあります。

子どもを守るためにも、出生届の提出は必要なのです。

私たちにできること

私たちにできることは3つあります。

  1. 子どもの話をよく聞く
  2. 虐待と思われる場合は見逃さない
  3. 開発途上国への支援

一つずつお話していきます。

1.子どもの話をよく聞く

持続可能な社会や世界を作ると言っても、まずはご自身の周りに目を向ける必要があります。

近所に住んでいる子どもや親戚の子どもなど、ご自身の身の回りにいる子どもと接する機会があれば子どもの話をよく聞いてあげてください。

その上で、「ちょっと様子がおかしいな」とか「この子傷がいっぱいあるな」と思ったらより注意深く見守っていてください。

両親以外、近くに頼れる大人がいることは子どもにとってとても心強いことです!

2.虐待と思われる場合は見逃さない

日本では、2020年4月に児童福祉法と児童虐待防止法の改正が施行されました。

親権者による体罰を禁止するためです。

また指針には、体に何らかの苦痛や不快感を引き起こす行為は「どんなに軽いものでも体罰」と明記されています。

具体例として、「注意したが言うことを聞かないので頬をたたく」「友達を殴ってけがをさせたので同じように殴る」などがあげられており、子どもへの身体的・精神的虐待にあたる行為は法律で禁じられています。

なので、ご自身の近くで明らかに体罰や虐待と思われる場合は、児童相談所に連絡してください。

3.開発途上国への支援

虐待や体罰、出生届の未提出の原因はさまざまですが、それらは貧困層が多いことが共通しています。

貧困で苦しむ方たちに私たちができる支援と言えば、寄付や募金です。

しかし、寄付したお金が本当に開発途上国の方のために使われているのか不安になりますよね。

安全な寄付先としては、ユニセフや国境なき医師団など有名なところがいいと思います。

他にも、きちんとしているNGOやNPO団体もありますので、もし寄付や募金を考えているのならばご自身で調べて一番寄付したいなと思うところを選んでください!

私がおすすめする団体は、「ワールド・ビジョン」です。

ワールド・ビジョンは、約100カ国で活動する世界最大規模の国際NGO団体です。

主に、世界で困難な状態に置かれている子どもたちを対象に、幅広い国際協力活動を実施している団体です。

「チャイルド・スポンサーシップ」という支援活動を通じて、紛争下にいる子どもたちが健やかに成長できる持続可能な環境を整えることを目指すとともに、「武器」ではなく「知恵」を得ることができるような活動を行っています。

現在では、約50,000人の方が支援活動を行われています。

募金や寄付だけではなく、ボランティアや広める活動といった支援方法もあるので、ぜひ興味のある方は詳細をご覧ください。

まとめ

SDGs17の目標の1つ「平和と公正をすべての人に」についてお話しました。いかがだったでしょうか?

特に、虐待や体罰と出生届についてお話してきました。

他にも、「平和と公正をすべての人に」の中に細かい目標はあります。

紛争や内戦問題、差別についても達成すべき目標として掲げられています。

私たちにできることから少しずつ社会を変えれていけたらいいですね!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

※「パートナーシップで目標を達成しよう」については以下の記事で書いているので、ぜひ興味のある方はご覧ください!

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