火山噴火がどう地球環境に影響するの?過去の火山災害からみえた問題点とは
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
この記事では、火山噴火が地球環境にどう影響するのかについてお話していきます。
2022年1月15日の午後、日本から約8000㎞離れたトンガの海底火山が大規模噴火しました。
その影響で火山灰や津波などの被害が報告されています。
この記事は、
- 火山が噴火するとどのような環境問題が起きるの?
- 過去の火山噴火の時の被害は?
といった方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください。
火山噴火と地球環境の関係とは
火山が噴火した際に引き起こされる火山災害は、
- 大きな噴石
- 火砕流
- 火山灰
- 火山ガス
- 土石流
などがあげられます。(参照※1)
中でも、火山ガスは人体や動植物への健康被害だけでなく、大気汚染を引き起こすと言われています。
火山ガスが大気汚染になる理由
火山ガスとは、火山が噴火した際に噴気孔から噴出するガスのことです。
火山ガスの主な成分は、水蒸気ですがフッ化水素や塩化水素、二酸化硫黄なども含まれています。(※2)
そのうち、
- フッ化水素
- 塩化水素
- 二酸化硫黄
- 硫化水素
- 二酸化炭素
- 一酸化炭素
以上の成分には毒性があり、健康被害の例も出ています。
そして、これらの成分のほとんどが大気汚染物質にも指定されており、火山ガスと大気汚染の間には関連性があることが明らかになっています。(※3)
※大気汚染については以下の記事に書いているので、ぜひ参考にしてください。
過去の火山災害例
過去の大規模な火山噴火では、地球の気温が下がる「寒冷化」がみられた例があります。
噴火した時に発生する火山灰や火山ガスが太陽光を遮り、数年間に及び気温が低下します。
1783年、アイスランドのラカギガル火山が噴火した際には、火山ガスが北半球の全域を覆い、ヨーロッパの平均気温が約1度低下しました。
その結果、ヨーロッパでは農作物の不作や家畜の死などによって食料不足が続いたと言われています。
他にも、1991年に起こったフィリピンのピナトゥボ火山の大噴火では、約2000万トンの二酸化硫黄が大気中を漂い、地球の温度を1年間の間に約0.5度低下させました。
日本でも冷夏になり、深刻な農業被害が起こるなど、地球の温度が急激に下がることで私たちの暮らしにも影響しています。(※4.5)
まとめ
火山噴火と地球環境の関わりについてお話しました。
火山の噴火は大気汚染や寒冷化、それに伴う農作物の不作などといった部分に影響があることが過去の事例から明らかになっています。
今回のトンガ沖噴火がどれだけ地球環境に影響を及ぼすかはまだわかりません。
もし寒冷化が起これば、世界的にも食料不足になることが予想されるので、日本の食品ロスの多さや食料自給率の低さが後々痛手になるかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございました。
参照
※1 気象庁「主な火山災害」
※2 気象庁「火山ガスの成分」
※3 環境再生保全機構「大気汚染物質の種類」
※4 海洋研究開発機構コラム(2022年1月24日)
※5 「火山噴火は、気候と我々の気候予報能力にどう影響するのか?」