海洋汚染問題とは?5つの原因と海への影響についてわかりやすく解説
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
この記事では、海洋汚染の原因とその影響についてお話します。
近年、海洋プラスチックごみ問題がニュースにも取り上げられるようになり、注目されている「海洋汚染問題」。
海洋汚染はどれほど海や海の生き物たちに影響を与えているのでしょうか。
この記事は、
- 海洋汚染って何?
- 海洋汚染の原因は?
- 海洋汚染の影響とは?
といった方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください。
海洋汚染とは
海洋汚染とは、「海域や海水が汚れること」です。
現在、地球の表面の約7割を占めている海は、様々な原因によって汚染されています。
海洋汚染は主に人為的な行動が原因になっています。
私たち人間の行動が海の環境を汚し、海の生物に影響を与えているのです。
環境省によると、このまま海洋汚染の対策を行わなければ「2050年には海洋に住む魚などの生物よりもごみの方が多くなる」と警告されています。(参照※1)
海洋汚染が進む原因
海洋汚染が進む主な原因を5つお話します。
- 海洋プラスチック
- 海洋ごみ
- 船の油の流出
- 工事排水
- 生活排水
一つずつお話していきます。
1.海洋プラスチック
海洋プラスチックとは、海に流れでたペットボトルやビニール袋などのプラスチック製品のことを言います。
プラスチック製品は軽いので、風や水に流されやすくそのまま海に流れ出てしまいます。
また、プラスチック製品は自然の中で処理することはできず、焼却をするか埋め立てをするかのどちらかの処理方法しかありません。
一度、海へ流れ出たプラスチックは、小さく分解はされても処理はされることなく海を漂い続けます。
小さく分解されたプラスチックが、直径5ミリメートル以下になると「マイクロプラスチック」と呼ばれるようになります。
直径5ミリメートルになると目には見えず、粒子として海を漂い続けるようになり、フランクトンをエサにしている魚が間違って食べてしまい死んでしまうという事例が何件も発見されています。
2.海洋ごみ
海洋プラスチック以外にも、不法投棄やポイ捨てされたごみも海洋汚染の原因の一つです。
海辺で遊んだ帰りにごみを正しく処分しなかったり、片づけずにそのまま放棄することが原因でごみが海に流れていくことが問題になっています。
コロナ禍でキャンプやバーベキューなどのアウトドアを楽しむ人が増えた一方で、海洋ごみの問題がニュースに取り上げられるなど、海洋汚染が進んでしまっているのも現状です。
3.船の油の流出
船の事故などによる油の流出も海洋汚染の原因の一つです。
海上保安庁によると、令和2年度では船舶からの排出や不適切なタンク計測やバルブ操作などの作業中における取扱不注意などによって油が海に流れ出て、海洋汚染につながったケースが286件と発表されています。
これは、前年に比べて11件も増加しており、海洋汚染の大きな原因の一つです。
油が海に流れ出ることによって、魚や海鳥が大量死する恐れがあります。
また、油の流出後は赤潮が発生する可能性があり、間接的な海洋汚染にも繋がります。
4.工場排水
工場からでる排水や廃棄物には有害な化学物質が含まれており、それらが正しく処理されないまま海に流れ出ることも海洋汚染の原因の一つです。
1956年に確認された「水俣病」が工場排水による海洋汚染の代表例です。
水俣病は、工場排水中のメチル水銀(有害物質)に汚染された魚や貝などを人が食べることによっておこったメチル水銀中毒です。
海洋汚染は海の生物だけでなく、それを食べる人間にも影響を及ぼします。
5.生活排水
工場排水だけでなく、私たちの日常から流れ出る生活排水も海洋汚染の原因になります。
日本では下水施設が整備されている場合が多いですが、開発途上国など未だに整備されていないところでは、生活排水がそのまま海に流れ出てしまいます。
化学物質の多い洗剤を使用した後の水などがそのまま流れ出ることによって、海洋汚染につながっています。
海洋汚染による影響
海洋汚染は、海や海の生態系に大きな影響を与えます。
世界自然保護基金(WWF)とロンドン動物学会の調査報告書によると、海洋哺乳類や鳥類、魚類、爬虫類の数は49%減少し、人間が食べるマグロやサバは74%も減少したと報告されています。
同じ報告書で、1970年以降45年間で海洋生物の数が半減したという発表もされています。
また、海洋ごみの影響により魚類や海鳥、アザラシなどの海洋哺乳動物、ウミガメを含む少なくとも約700種もの生物が傷つけられたり死んだりしていることが報告されています。
海洋汚染の影響は、海の生物だけでなく私たち人間に影響してくる可能性も考えられます。
特に海洋プラスチック問題は、魚がマイクロプラスチックをエサと間違えて食べ、その後人が食べることにより人体にプラスチックを取り込んでしまう恐れがあります。
海洋汚染は、海や海の生き物、人にまで影響してくる可能性があります。
まとめ
海洋汚染の原因と影響についてお話しました。
海洋汚染の原因は、海洋ごみや排水などで、その影響は海の生態系や人にまで及びます。
海洋汚染の影響は海や海の生き物だけだと思いがちですが、人体にまで影響してくる可能性もあります。
原因をなくせるように少しずつ、地球に優しい暮らし方を見つけていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参照
※1 環境省 HP(https://www.env.go.jp/)