SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」169のターゲットをわかりやすく
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
SDGsには17の目標と169のターゲットが制定されています。
各目標の中に、10個程度のターゲットが存在します。
その中でも今回は、SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の169のターゲットについてお話していきます!
この記事は、
- 169のターゲットとは?
- SDGsについてもっと詳しく知りたい
といった方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください!
SDGsとは
SDGs(エス・ディー・ジー・ズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
持続可能な開発とは、国際連合広報局によると「将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発」と定義されています。
また、2030年までに持続可能なよりよい世界を目指すため、世界全体の経済・社会・環境の三側面における課題を総合的に解決すべき国際目標として掲げられています。
そしてSDGsは、17の目標と169のターゲットから構成されており「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
そのためには、発展途上国だけでなく先進国も積極的に取り組まなければなりません。
まとめると、SDGsは「地球環境が破壊されていく中で、子どもや孫世代にいい地球環境を残せるように世界全体で目標を定め、共に力を合わせて達成していこう」ということです。
ざっくりまとめてしまいましたが、なんとなくそんな感じのことなんだなと理解していただけたら十分です!
※SDGsについては以下の記事で詳しく書いているので、ぜひ参考にしてください!
目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
SDGsの17の目標の9つ目「産業と技術革新の基盤をつくろう」です。
「産業と技術革新の基盤をつくろう」では、「強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を促進し、技術革新を育てること」を目標としています。
インフラとは生活の基盤になるもので、インフラ整備とは生活の基盤になる「電気やガスなどのエネルギー、公共交通機関、学校や公共の施設、通信状況などを整えること」を指します。
特に、開発途上国のインフラは未だ整っていないところが多く、新型コロナウイルスのパンデミック後の経済回復の道筋として、産業の重要性が示されています。
※「産業と技術革新の基盤をつくろう」については以下の記事で詳しく書いているので、ぜひ参考にしてください!
「産業と技術革新の基盤をつくろう」のターゲット
「産業と技術革新の基盤をつくろう」は、「9.1~9.5」と「9.a~9.c」の計8個のターゲットから構成されています。
ターゲットとは、目標をより細かく具体的に表したものです。
以下が「産業と技術革新の基盤をつくろう」のターゲット一覧です。
9.1 | 全ての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、地域・越境インフラを含む質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラを開発する。 |
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9.2 | 包摂的かつ持続可能な産業化を促進し、2030年までに各国の状況に応じて雇用及びGDPに占める産業セクターの割合を大幅に増加させる。後発開発途上国については同割合を倍増させる。 |
9.3 | 特に開発途上国における小規模の製造業その他の企業の、安価な資金貸付などの金融サービスやバリューチェーン及び市場への統合へのアクセスを拡大する。 |
9.4 | 2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。全ての国々は各国の能力に応じた取組を行う。 |
9.5 | 2030年までにイノベーションを促進させることや100万人当たりの研究開発従事者数を大幅に増加させ、また官民研究開発の支出を拡大させるなど、開発途上国をはじめとする全ての国々の産業セクターにおける科学研究を促進し、技術能力を向上させる。 |
9.a | アフリカ諸国、後発開発途上国、内陸開発途上国及び小島嶼開発途上国への金融・テクノロジー・技術の支援強化を通じて、開発途上国における持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラ開発を促進する。 |
9.b | 産業の多様化や商品への付加価値創造などに資する政策環境の確保などを通じて、開発途上国の国内における技術開発、研究及びイノベーションを支援する。 |
9.c | 後発開発途上国において情報通信技術へのアクセスを大幅に向上させ、2020年までに普遍的かつ安価なインターネットアクセスを提供できるよう図る。 |
「産業と技術革新の基盤をつくろう」のターゲットは大きく4つに分けられます。
- 持続可能なインフラ整備と開発
- 産業の拡大
- 開発途上国の産業の科学研究と技術開発、イノベーションの促進
- 後発開発途上国のインターネットアクセスの向上
一つずつお話していきます。
1.持続可能なインフラ整備と開発(ターゲット9.1,9.4,9.a)
ターゲット9.1,9.4,9.aには、持続可能で強靭なインフラ整備と開発について書かれています。
基盤が整っていないことにより、企業の生産性が約40%損なわれているという報告がされています。
経済や産業を発展させるためには、基盤となる強靭なインフラが必要になります。
しかし、インフラ整備によって地球の自然や豊かな環境を失うことは許されないので、環境に配慮したクリーンな開発も必要になります。
特に、未だに開発が進んでいない開発途上国や後発開発途上国では、持続可能で自然災害が起こっても耐えられる強靭なインフラ整備と開発を進める目標が掲げられています。
2.産業の拡大(ターゲット9.2,9.3)
ターゲット9.2,9.3には、持続可能な産業化をすすめ、雇用とGDPに占める農業や漁業など以外の割合を大きく増やすことと小規模の会社が金融サービスをより利用できるようにすることが書かれています。
農業や漁業などの産業は、天候や災害に大きく影響されます。
天候や災害に影響されにくい産業の生産性を高めることが目標とされています。
また産業を拡大させるには、小規模の会社にも発展する機会を設けるため、金融サービスへのアクセスをよくする必要があります。
3.開発途上国の産業の科学研究と技術開発、イノベーションの促進(ターゲット9.5,9.b)
ターゲット9.5,9.bには、さまざまな産業での科学研究をすすめ、技術能力をのばすことと開発途上国の国内の技術開発や研究、イノベーションを支援することが書かれています。
「イノベーション」とは、モノや仕組みづくりなどに新たな考え方や技術を取り入れ、新たな価値を生み出し、社会に革新や変革をもたらすことです。
特に、開発途上国の技術や研究は進みが遅いため世界中で協力していかなければなりません。
それぞれの産業のレベルを上げ、効率的かつ持続可能な産業を目指していくにあたり研究をし続ける必要があります。
4.後発開発途上国のインターネットアクセスの向上(ターゲット9.c)
ターゲット9.cには、後発開発途上国(もっとも開発が遅れている国々)で安い値段でだれもがインターネットを使えるようにすることが書かれています。
We are SocialとHootsuiteが毎年共同で制作/公開している「Digital 2020 Global Overview Report」によると、世界の総人口の40%強に当たる32億人が未だインターネットを利用することができていないことが報告されています。
インターネットが利用できていない人々の10億人以上(全体の31%)が南アジアに住んでおり、さらに8億7000万人(全体の27%)がアフリカ大陸にある国々に住んでいることも報告されています。
インターネットの普及率は、ここ数年で大きく増加しましたが未だにアクセスできていない人々がいるのも事実です。
ITが日々発展しICT機器が当たり前になっている今、今後の経済発展にはインターネットを使った産業の拡大が必要になります。
そのため、是かい中どこにいてもインターネットが使える環境を作ることが目標に掲げられています。
まとめ
SDGs「産業と技術革新の基盤をつくろう」のターゲットについてお話しました!
169のターゲットと聞くと「多い」と感じてしまいがちですが、1つの目標ごとに見ていくと実際そんなに多くも難しくもありません。
また、ターゲットを知っておくことで、SDGsの目標への理解や課題もより鮮明になります。
理解を深め、よりよい社会を一緒に作っていきましょう!
最後まで読んでだたきありがとうございました!
※「人や国の不平等をなくそう」については以下の記事に書いているので、ぜひ興味のある方はご覧ください!