
有機農業で2050年の人口爆発に耐えられる?100億人に食料を供給するには?
こんにちは!衣食環境ブログのマイカです。
この記事では、有機農業と人口爆発についてお話していきます。
この記事は、
- 有機農業とは?
- 有機農業で人口爆発に耐えられるの?
といった方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください!

有機農業で人口爆発は耐えられるのか

世界人口が2050年には100億人近くなると予想されており、このような急激な人口増加は「人口爆発」と呼ばれています。
人口爆発が起こり、食料難や水不足、電力不足などあらゆる問題が発生することが懸念されています。
特に、食料不足は現時点でも問題視されていて、2018年時点で世界の飢餓人口は約8億2000万人以上(約9人に1人)に上ると報告されています。(国連「世界の食料安全保障と栄養の現状」)
さらに人口が増加すると食料不足に悩む人口が増え、飢餓に陥る人口も増加することが考えられています。
食料不足を解消するには、食料の生産率を高めなければいけません。
持続可能で環境にも優しい農業である有機農業では、食料の生産率が低く世界人口の食料を養うのは不可能だと言われてきました。
しかし、2017年に国連と欧州研究機関は「有機農業で世界人口を養うことができる」との発表をしたことで、世界全体でオーガニック製品の需要が高まっています。
有機農業とは

そもそも有機農業とは、農薬や化学肥料を使わない栽培方法のことです。
有機農業は「オーガニック」とも言われ、アメリカを中心に近年人気が高まっています。
【メリット】
- 農薬を使っていないので、身体への負担が気にならない
- 地球温暖化対策になる
- エネルギーの使用量を下げることができる
【デメリット】
- 生産性が低い
- 収穫量を増やそうとすると、広大な土地が必要
有機農業は、地球環境に優しく持続可能は栽培方法でありながら、その生産性の低さから人口爆発に耐えることは不可能だと言われてきました。
※有機農業については以下の記事で詳しく書いているので、興味のある方は参考にしてください!
有機農業で人口爆発に耐えるために

「有機農業でサステイナブルに世界を養う戦略」という共同研究論文を発表した研究者たちが掲げた条件は以下の3つです。
- 肉の消費量を3分の1に抑える
- 人間の食料となる穀物を家畜の餌としてできるだけ利用しない
- 食品ロスを減らす
1.肉の消費量を3分の1に抑える

牛や豚などの家畜を育てるには、広大な土地や水、エサとなる穀物が必要で、家畜の飼育には野菜や穀物を育てるよりも広い土地が必要であることが研究でわかっています。
また、家畜のおならやげっぷ、排せつ物に含まれるメタンガスはCO₂の21倍、温暖化が進むとも言われています。
畜産業から排出されるCO₂やメタンガスなどの温室効果ガスは全体の18%を占めており、地球温暖化の原因の一つでもあります。
肉の消費量を減らすということは、肉の生産量を減らすことにもなり、「土地の確保やエサになっていた穀物を人間の食料として供給することも可能」になります。
2.人間の食料となる穀物を家畜の餌としてできるだけ利用しない

現在、世界で作られている穀物の半分は家畜のエサになっています。
これらが家畜のエサではなく、人間の食料として供給されれば約100億人をまかなうことができると言われています。
本来、動物は人間からのエサがなくても食物連鎖で生きている生き物たちです。
草食動物の場合、自然に生えている草を食べて生きているので人間がエサを与えなくてもよいはずなのです。
肉の消費量を減らすとともに、家畜の飼育方法を改善することで有機農業で2050年の人口爆発に耐えることができると考えられています。
※畜産と環境破壊については以下の記事に書いているので、ぜひ参考にしてください!
3.食品ロスを減らす

食品ロスとは、本来ならば食べられた食品を捨ててしまうことです。
FAO(国際連合食糧農業機関)によると、現在食料の3分の1は廃棄されていると報告されています。
特に日本は、食料自給率が低く約6割を輸入品に頼っているにも関わらず、1人当たりの食品ロス量は1年で約47kg、1人当たりが毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てていることになると農林水産省が発表しています。
食品ロスを減らし、食料が足りていないところに届けることができれば、現在の飢餓人口も減少させることができ、人口爆発にも備えた対策をとることができます。
※食品ロスについては以下の記事で書いているので、ぜひ参考にしてください!
まとめ

有機農業と人口爆発についてお話しました。
有機農業の生産性の低さを畜産の量を減らしてカバーするという案が出ています。
実際に、アメリカやヨーロッパではヴィーガンやベジタリアンの需要も高まってきているようです。
肉を完全に断つのではなく、少し減らしてみることや食品ロスを減らすことは今日からでも実践できそうですね!
地球の未来のため、子どもや孫の世代にまできれいな地球を残せるように少しずつ行動していきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
